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群馬県の方からお問合せがあり、宅急便で送っていただいた壁掛け時計です。
きれいな箱に入っておりまだ新品のようにも見えます。 |
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お腹の部分がアナログの時計になっていて、目玉が左右に動くそうなのですが、それが動かなくなったとのことです。 |
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裏ブタに単三電池2本を入れるようになっていますが、裏ブタをはずすと、時計のムーブメントにはさらに単三電池1本が入っていました。
裏ブタの単三電池2本は並列につながっていますので1.5Vで駆動するようです。 |
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中に英文の説明書が入っていて、「電池を入れると目がゆっくり動き出す。万一動かないときは静かに手で動かして欲しい」と書かれていますので、時計として動いているときは常に目も動いているのでしょう。 |
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目を後ろから見たところです。 |
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目を動かしているのはこのユニットのようです。 |
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あけて中を見ると、ギアについたマグネットを電磁誘導でまわすのですが・・・、よくみるとそのコイルの線が切れています。 |
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基板をはずしてコイルの線を接続してみますが、動きません。
非常に細い線で、しかもコイルのボビンから1m/m程度しか出ていないので、これ以上手を加えるのは無理と判断しました。 |
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じゃ〜、他の動力でまわそう!。
ということで、依頼人のご了解をいただき、モーターでまわすことにしました。 |
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とりあえず携帯電話のバイブモーターでまわしてみますが、さすがにトルク不足で、ほんのちょっと位置がずれるともう回りません。 |
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加藤院長に聞いたら、チョロQのモーターはどうかな?、ということになり、職場近くのおもちゃ屋さんに聞いてみました。
今は2〜3種類しか置いていない、とのこと。
そうしているうちに仙台市内の激安店に偶然行ってのぞいてみたら、あるはあるは!、いっぱい置いてありました。
そのうち、標準とハイスピード、2種類のモーターのついているものを購入。 |
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左がチョロQのモーター、右が携帯のバイブモーター。
これならいけるかな?、と思って同じように組んでみましたが、やはりトルク不足であえなくダウン!。 |
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で、今度は部品箱の中にあった模型用のモーター登場!。規格が書いていないのですが多分3V用ではないでしょうかね。
寸法的にこれが取り付け可能な大きさの限界で、もっと大きい1.5V用のはたくさんありますが、選択肢はこれしかありません。 |
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困ったのは、ギアとモーターの接続方法。
かなりシャフトの太さが違うため、いろいろ試しましたが最終的によかったのはボールペンの芯。
モーター側には細くて入りませんが、ファンヒーターで温めておいて入れたらすんなり入り、その後も大丈夫でした。
ギア側はゆるいので接着剤で止めます。 |
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さて、モーターをどうやって固定しようか?、と悩みましたが、ペットボトル飲料のおまけについていた小物入れのようなものが目に止まりました。
底の部分をモーターのでっぱりに合わせて削って。 |
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接着剤で止めます。 |
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これを今までついていたユニットに取り付けるのに使ったのはカセットテープの箱のふたの部分です。
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両端を切ってモーターの部分の大きさに合わせて取り出します。 |
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それで、モーターと駆動ユニットを接着剤で固定します。 |
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が・・・(汗)、組み込む時になって緊急事態が・・・。
モーターがちょうど犬の首の細くなっているところに当たり入りません。 |
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いやはや!計算違いです。
しょうがないので、脇を切り落とします。 |
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これでいいだろう!、と思って再度組み立てると、この状態では正常に動くのですが、裏ブタを取り付けて、しかもネジを硬く締めると動きません・・・?。
よくみると、ネジを締め付けていくとモーターのボックスが押し付けられて動かなくなるようです。 |
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しょうがないので、後ろ側も切断しました。 |
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これで無事取り付け終了。
ですが、裏ブタを取り付けてみてまたも緊急事態発生!(何か自分でも思うんですけど・・・遊んでますね)。
モーターの音がボディの中で反響してものすごい大きな音になることが判明!。
こりゃダメだ!とても動かし続けることはできないでしょう。さりとて前のユニットは修理できないし・・・。
せめてものお詫びに、ON/OFFスイッチ(左下)と速さを調整するVR(右下)を取り付けました。 |
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スイッチ・VRがらみの配線をして |
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ON/OFF、と速度調整の表示をして・・・。
不本意ながら作業終了。
依頼主の方ゴメンナサイ!。目玉は時々動かして楽しんでください。 |